Short Stories
□廃部します
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ベッドに寝転びながら、おもむろに部屋のカレンダーに目をやった
今日は4月1日、明日から新学期を迎えて俺、切原赤也は中2になる
「来年こそあのバケモノ3人を破っt「赤也、電話よー!」
気合いを入れていたところに母ちゃんの甲高い声が家中に響いた
「せっかく気合い入れてたのに水注しやがって…、誰だよ」
ぶつぶつ文句を言いながら、受話器を受け取る
「もしもし…」
《赤也かい?》
受話器から聞こえてきた声につい姿勢を正す
珍しいことがあるもんだ…
俺への連絡事項は本人たっての希望で真田副部長が担当している。幸村部長から直接電話がかかってきたということは、副部長が言いにくいことなのか、余ほど大事なことなのか…
《こんな時間にすまない。少しまずい自体が起こっていてね》
どうやら後者の方らしい
部長はいつもに増して深刻そうに、重々しく息をついた
「ど、どうしたんすか?」
《テニス部の廃部が決まった》
廃部します
〜エイプリルフール特別企画〜
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