庭球
□hart・rnding
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ある快晴の日。
私の心の中は天気とは全くと言っても良いほど似ても似つかない気持ちでいた。
「雅治が酷いんでしょ!?」
「分かったって・・・だから許して欲しいのぉ?」
「許せるかっ!」
【hart・rnding】
仁王の元からダッシュで離れた。
私は今、彼氏である仁王雅治に怒りを抱いている。
それにはもちろん理由があって・・・
私が怒りを抱いている理由、それは
この前のデートの日の事。
『雅治遅いなぁ・・』
久しぶりのデートの日。
しかも雅治が誘ってくれたデートだ。
楽しみにしていたのに雅治が来る気配は全くと言っていいほど無い。
流石に不思議に思った私が雅治に電話をかけると
『あっちょっと雅治!今何処にいるの?
今日デートだって忘れてないよね』
「・・・あっ忘れとった!スマン##NAME1##!
今柳生が家にきとってのぉ、お前さんも・・ブチッ」
気付けば私は電話を切っていた。
だって・・・
雅治の部活が忙しくてデートなんてしてなかったし
だから誘ってくれたとき、凄い嬉しかった。
なのにこんなにも簡単にあっさりと忘れられるなんて何だか悔しくて悲しくて・・・
もう、雅治の馬鹿!