東方絶対力〜今日から俺が!〜

□七話
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人里の賭博場に、一馬とイライジャがいた。
目の前に賭け金の札束を置き、目の前をじっと見る。

「さぁ、丁か半か、どっちだ!」

細めの渋い男が、サイコロを入れた白いコップが降ろされる。
一馬とイライジャ以外の客が答える。

「半!」
「丁!」
「半!」
「半!」
「半!」
「半!」
「「丁ぉぉぉぉぉ!!」」

腹から響くような声を出した。


――


「「…」」

上半身裸で、青い顔のまま賭博場から出てきた。
一馬は頭を抱えてうずくまった。

「終わった…
もう駄目だ、このまま帰ったら締め出される…」
「オレは明日も生き残るかわからないんだが。」
「俺は野山へ不法投棄だよ、ちくしょう…」
「とりあえず服を出してくれ…」

とりあえず、一馬の能力で服を出す。

「…オレの着てた服じゃねーんだけど。」
「うるせーよ。
外の世界の服だよ。
いいだろ。」

イライジャは青いTシャツとジーンズを履いていた。
結構様になっている。

「あ゙ぁ゙〜…
ヤバイ。
そうだ、イライジャ。
俺が追い出されたら、お前の家に置いてくれよ。」
「嫌に決まってるだろ!
一応天子達だって来るんだ!
人4人も住める程、でかい家じゃないんだよ!」
「デケー声出すな!
わかるっての!
…しかし、なんでこう当たらないんだぁ?」
「イカサマ師だから。」
「…否定出来ない事が辛い。」
「まあ、何かしらが憑いていたらお手上げだが。」
「うぇ…やめてくれよ。」

一馬が身震いした。

「なんだよ、怖いのか?」
「出たり消えたりする奴は好きじゃないよ。」
「へぇ…」
「Σみぎゃあぁぁぁぁぁぁっ!?
悪霊退散妖魔降伏えろいむえっさむてくまくまやこん!!」
「お化けじゃないわよ。」
メキメキミシ
「Σぐぁぁぁ!?」

幽香にサブミッションをかけられ、一馬の悲鳴が響く。

あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!
「…意外と浪費癖があるのね。」
あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!
「すみません…」
あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!
「いいのよ。
それが貴方だもの。」
あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!
「か、鍵山様…」
あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!
「うるせぇぇぇぇ!!」
ドゴゴッ!
「ブッ!」
「ゴフッ!」

イライジャのハイキックが、二人の首に入った。

「今良い感じなんだよ!
雰囲気読んで黙ってろ!」
ゲシゲシ
「ちょ、なんで俺だけ、痛い痛い。」
「何やってんだか…
ま、それはそうと…
賭博してたのよね。
いくら稼いだの?」
「「Σ!」」

二人の動きが止まった。
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