東方絶対力〜今日から俺が!〜

□二話
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それはどこか屁理屈じゃないか、と思って、エリーは顔をしかめた。

「死ぬかと思ったじゃねーか!!
いきなり何すんだ!!」

ちょうど一馬が来た瞬間に、幽香はエリーから手を離した。


――青年少女食事中…


食後。

「出かけるわよ。」

いきなりだった。

「は?」

コーヒーを入れたコップを持ち、食後の静かな時間を暇にしていた一馬は、幽香の言葉に首を傾げた。

「昨日言ってたじゃない。
人里で仕事を探すって。
食料だってそこのちっこいのにほとんど食べられちゃったんだし、買い物ついでに人里で仕事を探せばいいじゃない。
あと、あそこにも行かなきゃいけないし。」
「あそこ?」
「[博麗神社]。
一応外から来た人間なんだし、何よりこっちに残るんでしょ?
博麗の巫女に会っておいて、損もないし、逆に手間も省けるし。」
「なんの手間だよ。」
「次行く時の紹介とか。」
「ひでぇ。
扱いが。」

とはいえ、確かに仕事を探すなら今はちょうどいい。人里を知るだけでも価値はありそうだ。

「OK。
行くよ。」
「荷物持ち、お願いね。」
「…やれやれ、とんだデートになりそうだ。」
ズガンッ

一馬の横を向日葵の花が通った。

「デートじゃないから。
馬鹿な事言ってないで、早く準備して来なさいよ。」
「…(ヤンデレかな?)
わかったわかった。
準備するから、危ない事は止めてくんな。」

一馬は逃げるように、台所に向かった。

「まったく…
デートなんて…私がそんな事許される訳ないじゃない。ちょっとルーミア、貴女も手伝いなさいよ。
食べたのは貴女なんだし。」「えー「出入り禁止にするわよ。」わかったー。」

ルーミアが出ていった。

「やれやれ、頭の悪い妖怪ね…
それにしても…」

幽香は台所を見た。

「どうして、準備に台所に行く必要があるのかしら…?」


――青年準備中…


「…で、それが準備?」

一馬はフライパンを腰に下げて現れた。

「一応、武器だ。
フライパンはな、かってーんだぞ。
人の頭蓋はフライパンより薄いんだぞ。
妖怪だって怪我くらいするだろ。」
「妖怪を人間と同じに考えないで。
そんな物で攻撃したって、フライパンの方が限界が来るだけよ。」
「む…そうか。
弓矢でも持って来ればよかったかな。」

一馬は呟いた。

「幽香様、一馬さん、気をつけて行って来て下さいね。」
「おう、エリーも無理するんじゃねーぞ。」

一馬達が見えなくなるまで、エリーは手を振った。

「さてと、お掃除とお片付け…あ、花畑の手入れと、一馬さんが暴れた(?)私の武器庫も片付けないと…」

彼女こそ、祝福されなければならないと、心底思う… (゚∀゚)ケナゲダナー


――青年少女移動中…
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