ベルベッドの黒手械

□甘美き孤独
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紫煙を捲いた姿目に映し夢に描く
君は美しく僕は優々と蝶を追いかけ
道に迷い心と躯が別々に虚ろい逝く

嗚呼、空蝉は
痛みさえも抱き留め和らげ
愛しく口づけてくる

夜毎に新羅の意志幻の様に立ち込めて
漂う魂は愛した君の物なのだろうか
静かに瞼閉じる眼に微かに触れていく

嗚呼、叫ぶほど
僅かだけれど目眩と共に
聖痕が語りかけるのよ

嗚呼、従順な
感情さえ逆らって尚
幸福の蜜を舐め

嗚呼、愛していて
見えぬこの眼は今も君だけ
探すように泣いている

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