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□剥がす…ver.O
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ぱさり、とまた一枚服を脱がしていく…。次第に目の前の子供の肌が見え始め、自分の中になんと言えない衝動が溢れる。
このまま一気にこの服を剥いでしまおうか…いやしかし、それでは楽しくないじっくりとじっくりと自分の中で暴れる欲を押さえつけながら、また一枚服を剥いでいく。

「や…やめてください…」

目の前の子供はすでに私に拘束されているのにもかかわらず、まだ抵抗をするという…。何を言っても逃げられないと言うのに、それにそんな態度はかえって私の中を揺さぶるだけだというのがわかっていないらしい。

「なぜ私が止めねばならないのかな?君は私に買われた身だろう?買ったものの好きにしていいのがここのルールだったはずだが?」

私はいたって間違った事はしていない、きちんと正当な代価を払ってこの子供を買い上げたのだから。ただ、この子供にしてみればそのようなルールなど関係なく私は自分を襲っている人間にしか見えないのだろう。
認識の差というのはこうも面倒なものだとは知ってはいるが…私のこの愛が届いていないというのは少し苛立ちを覚えてしまうな…。

「ふむ…少々興が冷めてしまったよ…」

「じゃ…あ…。やめて…くれるんですか」

私の発した言葉に一瞬解放されると思ったのか、嬉しそうな表情を浮かべこちらを見てくる。
ふふっ、まだこの子供は分かっていないようだな…、私がどんな人物なのかと言う事に。
次の一言でおそらくこの子供の顔はとても歪むのだと想像すると、笑みが抑えきれなくなる。

「しばらく、そのままでいたまえ。私は他に買ったモノを愛でるとしよう」

「え…この、まま…?」

「そうだとも、君がやめてくれと言ったのだろう?」

あぁ、その表情はなんて想像通り…いや想像以上に私の心を高鳴らせるのだろうか…。このまま続けてしまいそうになる自分を抑え、ドアに手をかけ部屋を出て行く。

「ま、まって…!行かないで!」

閉じたドアの向こうには…何枚もの服を中途半端に剥がれた哀れな子供―たまねぎ―がいるだけだった。

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