LOVE SONG
□第二楽章
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「…で?何の用?」
マキはキッチンから戻ってきて響に訪ねた。
「…その…なんであの香水くれたのかなって思って…。」
「別に深い意味はないよ。ただ似合うと思ったから。せっかくの良い男があんな下品な匂いはもったいないと思ったし。」
「それだけ?」
「当たり前だろ。男の俺に言われたってうれしくねーだろ?」
キッチンで湯が沸いたらしく、マキは火を止めに向かう。
その背中に響は叫んだ。
「俺はっ…!
俺は真紀が好きなんだ!」
そのセリフにマキは一瞬驚いたが、すぐにクールになる。
「何言ってんの?
お前…。」
マキは振り向いて響を見た。