LOVE SONG SS集

□白と一緒!
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白いからというだけでそう名付けられた白(はく)は鬼藤 正宗の愛猫だ。

「どうしてここにいるんだよ?」

眉間にシワを寄せながら話すのはマキだ。

ここは響の自宅だが、マキとの新婚家庭でもある。

白が入ったままのケージを抱きかかえながら響が床に座ってマキを見上げていた。

「あの、あのね?正宗が出張で、その間だけ預かる事になっちゃって…ダメかな?」

「ダメって言ったらどうするの?」

マキの明らかに怒っている様子に叱られたわんこのように響はしゅんとする。

「…俺、じゃあ正宗ん家か事務所に泊まる…。」

響があまりにしゅんとするので、マキははあっと深くため息を吐く。

「仕方ない…いいよ。」

「ほ、ほんと!?」

「ああ。」

嬉しそうにする響が可愛くて、マキはポンポンと響の頭を撫でる。

「白〜よかったな。ここにいてもいいってさ!」

響がケージを開けると白は戸惑いがちに出てきたかと思ったらササッとソファーの影に隠れた。

「そうだ…白は正宗にしか懐いてないんだった…。」

「猫はそういうもんだろ。腹減ったら出てくるよ。」

マキはそう言って夕食を作りにキッチンに入っていった。

(こういう時マキって本当に男らしいよな…)




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