LOVE SONG
□第一楽章
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「響〜!! やった!! やったわよ〜!!」
東京のビル群の中、ここは芸能音楽事務所『SKYプロダクション』の一室。
その部屋に大きな声が響いていた。
「…何が…?」
キーンと耳鳴りがする耳を触りながら響は返事をした。
大きな声の主は響のマネージャー、城崎優里子だ。
「やったのよ! 『RISKY』に選ばれたのよ!」
今一状況が飲み込めない。
「だから何?」
「だから、RISKYが日本で支社をだすんだけど、そのCMとか店内音楽のプロデュースをするのに『高岡 響』が選ばれたの!」
響の反応はそういえば曲をその選考にだすと前に言っていたなぁと思う程度。
そんな様子にマネージャーは苛立っていた。