書物

□満ちる熱
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「今宵は冷えますなぁ」

「あぁ、もうすっかり秋だな」



「こう寒いと体が冷えるな。酒でも持ってくるか」

「いえ、酒が無くても」


グイッ


立ち上がりかけた政宗の腕を引っ張り、抱き留める。

「うわっ!何すんだよ!?」

「こうして居れば、暖かいでござるよ」


「ったく…暑苦しいガキだな」


「またそのような事を申す」

「Ha!どうせなら」


政宗は向かい合わせに座り直すと、幸村の唇に噛み付く。



「政宗殿っ!」

「熱くさせてくれよ…幸村」
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