涼宮/ハルヒの憂鬱
□予測外な出来事に
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中庭に来たのはいいが、
まだ生徒が結構な数いる。
古泉の相談事は極秘にしたいらしく、人が少ない所を探し歩いて木陰の下に落ち着いた。
男二人が木陰で寄り添うように立っているのはなんとも寒い光景だ。
「で、話ってなんだよ?」
「ええ、実は転校する事になったんです」
「…は?」
「急な話ですが、明日には別の学校へ編入するので、今日でお別れなんです。」
古泉、ちょっと待て!
いくらなんでも急過ぎないか!?淡々と喋っているけど、明日からいなくなるって…新手のドッキリか!?
あまりの衝撃発言に脳内が上手く機能しないようだ。少し間を置いて、
「なんで、いきなり…冗談だろ?」
発した言葉が震えていた。どんだけ動揺してんだ俺!落ち着け…冷静になれ…
「本当ですよ。涼宮さんの精神状態は安定した方向にいます。貴方にお話した、世界が崩壊するような事は起きないでしょう。絶対にとは言い切れませんが…
それに、能力が弱まっているんですよ。
…いえ、僕だけではない。涼宮さんの望んだ能力者達全てが、力を失いつつあるんです。」
いつものように饒舌に説明されたが、理解出来ない。
…違うな、
理解しようとしないんだ。
なんて言っていいのか分からず固まっている俺をよそに、古泉は話続けた。