涼宮/ハルヒの憂鬱
□バカップルの憤慨
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放課後になるといつも通り我がSOS団の部室に向かう。ふと、近くまで来ると、中から言い争う声が聞こえる。
扉を開け、お待たせ皆!団長様の登場よ〜!と勢いよく入ってみたけど完全無視。みくるちゃんだけが心配そうに私と言い争う二人を交互に見ている。
…はぁ、またこの展開。
いい加減にして欲しいわ。
とりあえず、いつもの席では無く、今にも泣きそうなみくるちゃんの隣へ座る。
「またキョンと古泉くんの喧嘩ね…今度は何があったの?」
「あの、私も来たばかりでよく分からないです。」
「ふ〜ん、あまり気にしない方いいわね」
「えぇ!?涼宮さん、止めなくていいんですか?」
「どうせいつもの痴話喧嘩でしょ。そっとしておくのよ、みくるちゃん」
「はぁ‥そうですか」
そう、二人が付き合いだしてからは月1ペースで喧嘩しているんだもの。
女の子の日じゃあるまいし…って古泉くん、実は女の子だったりして。
もしそうだったら面白い♪
みくるちゃんのコスプレもいいけど、次は女装かしら?!
バンッ!!
「貴方に振り回されるのは、もう嫌なんです!」
び、びっくりした…
古泉くんが声を荒げて机を叩いた。
私のアイディアを否定したのかと思ったわよ!
あら?さすがにキョンでも今のは驚いたみたいね。
言葉に詰まり、一つため息を吐くと反論に出た。
「そうは言っても、お前だって乗り気だったろうが」
「違います、あれは無理矢理!いつもされる僕の身が‥」
「ちょっと待て!
あ〜、その…好きなんだよ!お前の事が!」
「なっ!?何言って」
「だから、つい俺も加減が効かないというか…………ごめん、悪かったな」
「いえ、僕こそ言い過ぎてしまいました」
「謝るなよ、悪いのは俺なんだから」
「そんな事無いです!
僕も…貴方の事が好き、ですから…」
「一樹!」
「キョン君!」
いつもながら急展開ね、
この喧嘩して仲直りのパターン。
今の二人には、私達は見えないんでしょうね。
名前を呼び合いながら抱き合ってるもの。
あぁ〜熱苦しいったら無いわね、見てるこっちが恥ずかしくなってくる!
こんな時は駅前でお茶して行くに限るわ。
さぁ二人とも、帰るわよ!
みくるちゃん、甘いわね。バカップルは放っておくのがいいの!
有希、あんなの見てたら馬鹿になるから止めなさい!
ほら、行くわよ!
End