小説
□変わらない君のまま
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子供の時からヘラヘラしてて、松陽先生の話も大体は寝ていて、甘い物が大好きで、正直何を考えているのかが分からない時がある。でも、いつもみんなに慕われ、頼られ、自分の信念はちゃんと持っており、それを絶対に曲げない強さを秘めている。自然と人を惹きつける雰囲気。
それが俺の知っている坂田銀時だ。
きっと俺は自分にはない何かを持っている銀時に惹かれている。高杉も坂本もそうに違いない。
攘夷時代、俺は何度銀時の言葉に助けられただろう。天人との戦いで仲間が怪我をし、時には失い、もうこれ以上犠牲者は出したくない。俺は銀時に言った。
“天人と戦う意味があるのだろうか?…ただ仲間を失うだけの意味のない戦ではないのか?”
すると銀時は
意味のない戦なんてねぇ。それに戦う意味とかそんなのは関係ねぇよ。ただ俺達はこの国を守りたい、それだけで十分だろ?…違うかヅラ?
この銀時の言葉は忘れない。そして、戦に出ると誰よりも銀時は強かった。また周りが落ち込んでいたら、その雰囲気を明るくする。とにかく銀時は凄い。
「…銀時、お前は凄い奴だな」
「いきなりなんだよ、気持ち悪りーな」
「…感謝してるぞ、今も昔も」
「…何だよ、調子狂うだろ」
銀時はそう言うと、飲みかけの苺牛乳を飲み始めた。俺には照れ隠しにしか見えなかった。(可愛い所もあるものだ)
俺は銀時が居なかったらここでこうやって国を天人から取り戻す活動をしていなかった。
俺にとって銀時は掛け替えのない存在。勿論、高杉や坂本もだが。
「銀時、お前いつまでもそのままでいてくれよ」
変わらない
君のまま
(お前は俺の光だ)