短編

□秘密の恋心
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「日暮」


少し掠れた声で呼ばれたら、私はどうにかなってしまいそう。

綺麗な髪、
金色の目、

全てが私を虜にする。

こんな感情、持ってはいけないのに。

私は先生に、

恋している──





廊下を歩いていると、後ろから誰かに呼ばれた。


「副会長〜!」


走って来たのは同じ生徒会の、弥勒様。

手には大量の書類。
・・・また仕事が増えそう。


「会長、今度はなんの仕事ですか。」

「戦国祭の原案作りですよ。」


戦国祭。

戦国高校の学校祭を皆略してそう呼んでいる。

確か毎年の担当教師は・・・


「奈落先生からですか?」


私の脳裏には増えるワカメのような髪をした男が浮かぶ。

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