短編

□彼はマニアック?
1ページ/6ページ



浮気騒動から一週間。

犬夜叉が言っていた「お仕置き」のことなんて、かごめはとっくに忘れていたのだが──

「メイドになれよ」

そう突然言われてしまった。
思い切り否定したもののどうやら諦める気は無いようで。自分に否があったのは確かだったため、かごめは渋々了承したのだった。





「犬夜叉、何食べに行こっか。」

「敬語使え、敬語。あと呼び方。」

「・・・ご主人様、何を食べに行きましょうか?」


朝からずっとこの調子だ。
友人には散々からかわれ、先生からは冷たい視線を浴びせられ──ついに放課後。

今はいつものように街でデートをしているわけなのだが、彼からの“お仕置き”中のため周りの人からものすごい目で見られている。

かごめは恥ずかしくてたまらなかった。確かにこれは何よりも辛いお仕置きだと頭を抱える。

犬夜叉はそんな彼女を見て見ぬふり。
某ファーストフード店を指差した。


「ハンバーガーでいいだろ。今日金ねえし。」


次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ