短編
□日課の始まり
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授業の合間の休み時間。
「眠い・・・・・・」
テストが近いため昨日の夜は勉強漬けだったかごめはあくびを繰り返していた。一方二日の徹夜など余裕というかごめの彼氏、犬夜叉はケロッとしている。
「次数学だろ。寝ればいいじゃねえか。」
「数学苦手だから授業聞いてなきゃいけないのよ。当てられたら困るし。」
深いため息からどれだけ彼女が数学という教科を嫌っているかがわかる。
「もしそうなったら俺が答え教えてやる。」
腕を組み偉そうに胸を張る犬夜叉。かごめとの会話の中では馬鹿そうに見える彼だが、実はほとんどの教科で学年の50番以内をキープしている。(一度だけ200番台をとったこともあるが)そもそも彼女と出会う前の犬夜叉は成績優秀、スポーツ万能、容姿端麗の『完璧な男』と呼ばれていたのだからそれが普通なのかも知れない。
かといって彼に比べかごめが劣っているわけではない。数学以外の順位は常に30番台だし、影で彼女に好意を寄せるものは多い。
そんな二人の欠点はただ一つ。バカップルだということ。
「私、意地でも寝ないからね。」