キリ番

□レッツ・ファッションショー
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「やだやだっ!
ぜっったいにイヤ!」


何かを全力否定する声。
それに続くのはドタンバタンと揉み争うような音。


「いいじゃねーかちょっとくらい!」




その小屋の中は、
戦場だった。


「いやだって、言ってんでしょうがー!」


かごめの全力パンチをさらっと受け流すのは襦袢と袴を身に纏う犬夜叉。いつも上半身に着ている赤い衣を広げて両手で持ち、目を光らせながらじりじりと彼女を小屋の隅に追い詰める。

背中に固い壁を感じたかごめは鋭く言霊を言い放ちそこから抜け出したが、小屋を脱出する前に腕を掴まれ再び向かい合うようになった。


「逃がさねえぞ・・・
お前に火鼠の衣一枚巻きをさせるまでは!」


拳を天井へ突きだし目を見開く犬夜叉。


“火鼠の衣一枚巻き”とは、桃果人との戦いの際にかごめが見せたあの悩殺的着こなしのことである。

記憶に残しておきたかったところだったが、3年も経てばそうはいかない。


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