短編

□貧乳な私。
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突然の、雨だった。


私たちは泊めてくれる宿を捜している途中だったために、二つに別れてしまった。

弥勒さまと珊瑚ちゃんに七宝ちゃん。

犬夜叉と、私。


「やだ、びしょ濡れじゃない!」

「こりゃひでぇな。かごめ、着てろ。」


激しい雨に打たれて思わず声を上げた私に、犬夜叉は衣を脱いでバサッとかけてくれた。
妖力が宿っているためか、あまり冷たくなっていなかった。


「だめよ、犬夜叉が風邪ひいちゃう。」


折り畳み傘を持って来なかった私が悪い。
ぐいっと衣を突き返すと、
今度は無理やり着させられた。


「ばか野郎、お前と俺じゃ体のつくりが違うんだよ。」


口は悪いけど、彼の優しさはよく知っている。
申し訳ないと思いながらも、好意に甘えることにした。


「ありがとう、犬夜叉。」

「けっ、・・・あそこに空き小屋が見える。雨宿りしてくぜ。」

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