短編
□恋占い
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すき、きらい
すき、きらい
すき、きらい、すき、きらい
すき、きらい、すき、きらい
すき、きらい・・・・・・
はらり、と音をたてて
それはなくなった
すき
になるための
もう一枚は
なかった
きらい
そこで、途絶えた。
────
「何してるんだろ、私・・・」
自分の周りに散らばった
花の残骸
無数の花びら
たかが占いのために
私は、
かわいい花達を殺した。
「・・・ごめんね。」
静かに謝り
立ち上がる
その拍子に舞い上がったのは、
占いを必ず「きらい」で終わらせる
意地悪な花びら達。
無言でそれを見つめたあと
この場を去った