短編
□挑発
2ページ/10ページ
「犬夜叉の部屋見てみたいもん。絶対元カノとの写真とか見つけてやるんだから!」
「んなもんねえから安心しな。だから来んな。」
ガッツポーズをし、一人燃えているかごめを何とか思い止まらせようと犬夜叉は必死だった。
家に見られては困るものを置いているわけではない。ただ密室で二人きりという状況を避けたいだけなのだ。
かごめは無邪気攻めというやつだ。無自覚でなんとも興奮するようなことをやらかしてくれる。
「それに、俺だってかごめの部屋入ったことないだろ。おあいこだ。」
そう言って手を振り別れようとした犬夜叉だったが、かごめは腕にきつく抱きつくとぐいぐいと自宅へ向かう階段へ引っ張った。
「じゃあ私の家、来て。今から!
それで明日は犬夜叉の家。決定!」
「はあ?」
なんだかまずいことになっちまった、と焦る彼だったが結局強引な押しに耐えられずその聖地(?)へと足を踏み入れることとなる。