キリ番

□因果
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かごめは男に腕を掴まれていた。男の左手には小刀が握られている。反射的に声を上げた。


「かごめ!」


犬夜叉に気付くと男はかごめの首に鋭利なそれをあてた。


「動くな!」


二人の3メートルほど離れた所で犬夜叉はハッとして足を止めた。


「そこを一歩でも動いてみろ。この女の首が飛ぶぞ。」


男は額に汗を浮かべながらニヤリと笑う。
小刀を突きつけられたままのかごめは緊張で上手く呼吸が出来なかった。


「犬、夜叉・・・」


小さく呟けば男の柄を握る手に力がこもる。
どうしてこんなことになったのか、なんてことを考える余裕は犬夜叉に全く無かった。

ただ“かごめの命が危ない”それだけが頭を支配する。

一瞬で相手に詰め寄り殴る、その方法はあまりにも危険だ。万が一男の手が動く方が速かったとしたらかごめの命はない。


「てめえ・・・どういうつもりだ。」


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