そよ風の子守歌
□特訓とペンダント
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〜アゲトビレッジ〜
「レオさん、ミレイさん。急に来てしまってすみません」
聖なる祠の前で、コウはレオ達に頭を下げた。
アイオポートでレンと別れてから、フロルに渡したマグマラシとプクリンをリライブするために、レオの元に来ていた。
が、連絡も無しに突然訪ねてしまったので、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
「いや、いいさ。ダークポケモンを救うためなら何だって協力するさ」
「それに、あたし達暇だったしね♪」
「……それを言うな」
対するレオとミレイはあまり気にしておらず、ミレイに至っては逆に暇つぶしになると喜んでいた。
「――終わりました」
リライブが終わったのか、元に戻った二匹を連れたフロルがこちらに歩いてきた。
「どうだった?」
「うん、バッチリ!二匹共元に戻ったよ」
マグマラシが『レキ』で、プクリンが『アイル』なの。
二匹の頭を撫でながら、コウに紹介する。
その笑顔を見て、どれだけ嬉しいのかが伺えた。
「そっか。俺はコウ、よろしくね」
ニコッと笑いかけると、二匹も元気よく返事をした。
***
「ありがとうございました、レオさん」
「お世話になりました、レオさん」
少しでも時間が惜しいので、挨拶も程々に次の場所へ向かおうとしていた。
「ちょっと〜、あたしは?」
「あっ、ミレイさんもありがとうございました」
「も〜っ」
「お前は牛か?」
「違うもんっ!!」
「じゃあ何なんだ?」
(何か前にもこんなことがあったような……)
「じゃ、行こっか」
「うんっ!」
いつもの言い合い(主にミレイ)が始まったので、早々に退散した。
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