Sweet Story〜CP恋愛小説〜
□Sweet Sweet Chocolate
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街を歩いても。
雑誌を見ても。
テレビを見ていても。
この時期はいつもこの話題で持ちきりだ。
いったい誰が始めたんだか、といつも思う。
1日にして明暗が分かれるイベント、というのはどうだろうと思ったりもしなくなくて。
あ、いや、オレはいつもいい思い・・・をさせてもらってると思う。
「何だよ!」
「くっそ〜!来年こそ!」
だとか、そんな言葉を口にしたことはないから。
だからじゃないけど、
今までは何とも思っていなかった。
この時期が来ても「ふぅ〜ん・・・」程度だった。
「いいよな、モテるヤツはさ。」
そんなことを言われたって何とも思わなかった。
だけどさ・・・
だけど・・・
ここのところは・・・違うんだ。
ほしいと思うんだよね。
くれるかなぁとか一人で勝手に考えてはニヤニヤしたり、
一人もんもんとしてしまったり。
なんてことないはずのイベントなのにさ。
何をオレは踊らされてんだよって思うんだけど・・・
やっぱりね・・・。
はぁ・・・オレがこんなに悩んでること知ってるのかねぇ・・・。
オレの可愛い相方は向こうで楽しそうに笑ってるけどさ。