青春真っ盛りなボクたち

□星の数だけ願いを
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「浅羽 祐希。愛読誌はアニメージャ」

「松岡 春です。えっと、茶道部に入っています」

「佐藤 茉咲。高校1年・・・」

「天川 暁。牛乳好き!」

「橘千鶴でっす!チャームポインツは泣きぼくろでっす!」

「浅羽 悠太です。双子の弟がいます」

「菅谷 光輝です!けんか大好きです!!」

「・・・・・・」

「こらー!!要っちー!波を止めるなーーー!合コンの基本は、自己紹介だぞ!!」

「なんで合コンなんだよ・・・お前がしつっっこく呼び出すから出て来てやったんだぞ」


千鶴に呼ばれて、あたしたち8人は夜の公園にいた。
机があって、向き合う感じに椅子がある。
そこに4人ずつで座りながら、千鶴曰く、合コンをしていた。
っていっても。


「もーノリ悪いなぁ。せっかくゆっきーと春ちゃんに女役にまわってもらってまで、人数合わせしたのに」

「そこまでする意味がわかんねえよ」

「同感!」


そう。合コンのクセに、女子は二人というなんとも馬鹿げたものなのだ。
っていうか、合コン?なんで??
まぁ、面白いんだけど!


「シャイボーイはほっといて。はいはーい!好きな男性のタイプが知りたいでーす!!」

「そうね・・・私に世の中お金より大切なものがあるって、証明してくれる人かしら」

「するっス!自分証明するっス!」

「酒におぼれ、男におぼれ・・・」

「貴方の過去もすべて抱きしめるッス!!」

「っくっく・・・」

「春さんは?」

「え、えっとやっ優しい人ですかねっ」

「春ちゃんは、優しい人だと、すっ好きになるの?!」

「あははははは!!!」


みんなノリノリであたしは笑いがこらえられないくらいだ。
それくらい、なんかおもしろい!


「アネキは?!」

「は?」


笑い転げていると、光輝があたしに聞いてきた。
光輝は、前にあたしが先輩を熨したときにあたしの強さに惚れたらしい。
そのせいで「アネキ」って呼ばれてる。

光輝が目をなぜだかキラキラにしてこっちの答えを待っている。


「あ〜、うん?なんだろ?」

「光輝くん、暁を困らせないでくれる?」


考えていると、横から祐希に引っ張られた。
いつの間にとなりにいたんだろ?


「暁はもう、心に決めた人がいるんです。オレっていう・・・」

「なにぬかしてんじゃ!!」


祐希が言ってることに突っ込んで、考える。
う〜ん・・・


「あたしより・・・強い人?んで、頭いい人」

「やっぱりオレじゃないですか」

「祐希そーいう人?!」

「え、アネキより強い奴なんていないでしょ?!アネキ本当に怪力・・「なんか言った?光輝くん?(にっこり)」

「いえいえ、道は果てしねーと思いまして」


あたしは軽く笑みを浮かべて光輝をみた。
祐希がそれをみてムッとしたことを、あたしは知らないんだけど。


「いよーし!!お次は王様ゲーム!気になるあの子とちゅうの予感?!これで要っちもドッキドキ!みたいな!」

「オレやんねぇから。見学」

「あら、ボウヤは王様よりも女王様ゲームの方がお好き?」


スコーンと要が祐希に紙コップを投げる。


「やめて!祐希ママには愛をぶつけてあげて!もう身も心もボロボロなの!!」

「昔からそう・・・男がやさしかったことなんて一度も・・・」

「「どんなキャラだよ!」」


要と一緒に突っ込む。
こういうときってやっぱり、楽しいなって思う。


「でも千鶴くん。なんでいきなり合コンなんですか?」


春ちゃんが聞いた。
うん。あたしも知りたいですよ。


「今日七夕だから」

「七夕関係ねぇだろ!!」


うん。要、ナイス突っ込み!
千鶴の意味不明な理由に、一同千鶴に集中する。


「えー大ありだよー。だって、七夕に結ばれた男女が、その年のおりひめひこぼしの称号を得るんでしょ?」

「は?」

「とりあえず形式だけでもやってみたいじゃん」

「千鶴何言ってんの?」

「あれ?違った?!っていうか、あっきー、その目やめて。その冷ややかな目!」


あたしは無意識のうちに呆れた目を千鶴に向けていたらしい。
まぁどんまいどんまい。
っていうか、意味不明だったんだもん。
春ちゃんが説明する。



 
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