BL

□海に行けたら
1ページ/1ページ

昼下がりの応接室。
骸の見ている雑誌のページをめくる音だけが響く。

「あ、」


ふと声をあげた骸にどうしたのかと尋ねた。


「そういえば海、行ってませんね」


確かに行ってない。
でも僕はそんなこと気にしないし、骸も忘れていたのだろう。
思い出したのは学校が始まった2学期。
今さらだと僕は溜息をついた。


「あんたバカぁ?」

「え・・・どこかで聞いたようなセリフを・・」

「今さらなんだけど」

「でも行きたいですー」

「・・・・・・・きも」

「酷いですよ・・・恭弥・・」



そんなに行きたいなら早く思い出しとけよ。
また溜息をついた。


「あいてる海岸あるの?」

「はい!この雑誌に書いてます!」

機嫌なおるの早いね君。

「・・・行きませんか?」

「・・・・・忙しいし」

「だめですよね・・・」


がっくり落ち込んだ骸。
骸って喜怒哀楽が激しいキャラだったっけ。


「・・・・・日曜ね」

「え?」


「日曜日ならいいよ・・・」


ばっと顔を上げて嬉しそうに笑う。
そんな君に顔を赤くする僕もどうかしてると思う。


「うわっ、ちょっと・・・」


急に抱きしめられ驚いたがおずおずと首に手をまわした。


「恭弥!愛してます!」

「うん・・・・知ってる」









家に帰ってカレンダーの今週の日曜に赤丸をつけたのは秘密にしておこっかな。












☆あとがき☆
おお、初ムクヒバ小説。
ギャグなのかなんなのかさっぱり。
まあそこは気にしないで←

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ