ワンだふる・でいず

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夏樹の新しい作品は連載が始まってすぐに人気作品となった。寒咲のあおりがよかったのだろうか、連載前から話題作になっていた位だ。
草薙夏樹初の恋愛小説となれば世間的にも話題となっていたのだ。


「…………靖友ぉ」

『なぁに』


カーペットの上に寝転ぶ夏樹の首元から顔、そして自分の顔をワシワシと撫でる指先も満遍なく舐める。唾液は少なく舐めるとシュッと渇いた肉が擦れる音がする。少し汗ばんでしょっぱい夏樹の肌の味も好きなのだ。いつもはくすぐったいから止めろと早々に中断されるのにされるがままの主人に気も良くなる。
夏樹が靖友の首に腕をまわすと夏樹の口の周りを舐める。今朝飲んだ牛乳の味がするのだ。


「ヤストモ君の名前が世界観に会わないからって名前を変えられちゃった…何だよぉ…」

『え?ああ、あの小説? 俺は自分と同じ名前じゃないから嬉しい』

「せっかく靖友を主人公にしてさ、ちゃっとヒロイン私っぽくして自己満足作品にしたのに、ひどい」

『だってあれ結局俺じゃないし』

「ごめんね靖友…ごめんねぇぇぇぇ」

『いやどうでもいいよー。 牛乳味美味しい』

「慰めてくれるの靖友」

『違うけど慰められとけばァ?』


 
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