KOH(KINGU of HETARE)


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佐久間が興奮して叫ぶ隣りで源田が拳を握って頬を紅潮させていた。



「要戸さんかっこいい…!」


「で、どっちが勝ったんだ」



鬼道の質問に咲山は腕を組んでクスリと笑った。



「引き分けで結果は出なかった。あいつ強いから」



源田と佐久間は更に興奮して身を乗り出す。
それに応えるよう咲山は話し続ける。



「で、それ以来マブダチであいつ姉御肌だから組の奴らにも慕われてるぜ?お嬢とか言われて」


「ああ…異様に似合うな」



咲山の家は古くからある極道である。金貸しや薬などをやる組では無い。咲山組は一本独鈷であるが曾祖父は組織内の中でも副会長にまで登った人で組織から抜けてもずっと一目を置かれていた。
咲山の父が組長になった今でも会長から目をかけられ、相談役の小鳥遊組とも親交がある大きな組で、根っからの武闘派。



「あの武闘派の組員がな。すごいじゃないか」


「まあ俺のマブダチだから。……で、何で俺が誉の話しをせびられたんだ?」


「ああ、源田が要戸に一目惚れしたらいんだ」


「っ鬼道!」




「……まあ、あいつは惚れる気持ちは分かるな。けど、誉は手強いぜ?」



咲山が意味深に笑うと、佐久間も納得したように笑って頷いた。



NEXT 2011.8.26
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咲山君好きです。家業が極道とかだったら美味しい!
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