KOH(KINGU of HETARE)
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誉が立ち去ると、源田はふらりとよろけ左胸を押さえ壁に手をつきながらしゃがんだ。
「大丈夫か源田!」
「おー、やられたか」
「はふぅ…要戸しぁん…」
しゃがんだ源田の顔は目も当てられないほど顔を赤くして、息を乱していた。その様子に走り寄った佐久間は誉の去った方を見ながらゴクリと喉を鳴らした。
「恐ろしいな要戸の男前オーラ…ヘタレで乙男と言えどここまでにするとは」
「シラフであれだ。剣道着姿の誉なんか卒倒もんだ」
「あいつ容姿は特別綺麗とかかっこいい訳じゃないのにな。要戸はオーラだけで男も女も落としそうだな」
不覚にもときめいちまった。と歯ぎしりをして源田を見る。失敗したら自分もこんな風になってしまうのだろうか。至近距離ならもっと威力があるだろうし、咲山が言うには剣道着はもっと凄いらしいのだ。
「咲山、俺免疫作る」
「よし(面白そうだから)協力してやるよ」
NEXT 2012.3.30
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あと数話で逆ハー狙い主を出します。まだまだ乙男をお楽しみ下さい。