KOH(KINGU of HETARE)


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あっと言う間に、そう、あっと言う間誉は女子個人で優勝してしまった。



「おめでとう要戸!」


「おめっと」


「おおおおめでとう!凄かった!」


「ありがとうみんな」



表彰式を終え、トロフィーとメダル、表彰状を持ち帰った誉は嬉しげに笑う。閉会式では県内強化選手に誉は選ばれたため、源田と佐久間の興奮はピークだった。



「あの、何かお祝いしたいん、だが…」


「え?いいの?」



ここで『気を使わないでいいよ』なんて言われたらショックを受けてしまいかねなかった。もちろん誉は計算ではなく、無意識にやってしまうから鬼道に誑かすななどと言われるのだ。

源田はパァッと明るくなって頷いた。



「もちろん!」


「じゃあお弁当、明日はいつもより多く作って欲しい。いいかな?」


「! で、デザートもつける!」


「おおっ、明日が楽しみだ」

















うん、楽しみ。

きっと誉さんは俺の作ったお弁当をきっと凄く喜んで食べてくれるはずだ。





「俺、頑張って作るから!頑張った誉さんのために!」


「えへへ、嬉しいねー」



NEXT 2012.8.1
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源田がウットリする回でした。次回から傍観になります。源田くんがただのへたれじゃなくなります。
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