愛し愛され腐っていく

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仁絵は腰をさすりながらニヤニヤとあがる口元は隠すように手で隠す。



「(赤司くんが嫉妬、赤司くんが嫉妬!)」


「(うーわー…相変わらずろくでもないこと考えてそー)」



紫原が考える通り、まあ一般人にはろくでもないことをご馳走とするのが仁絵だ。
紫原はいつもの眠たげな半眼だが、赤司もまた考えるように目を細めていた。



「敦」


「んー」


「“今日の練習はプランCを入れよう”」


「!…はーい」


「??」



一連の会話は練習の内容らしい、と仁絵も判断し様子を見守る。しかしプランCは練習ではなく、赤司の策略である。
赤司はおもむろに紫原を見上げた。



「敦、まいう棒は他にどんなのが入ってたんだい?」


「んーとね、見る?」


「ああ」





「!?!?」



「イカたらこ味とねー、キャラメルカスタード味とねー」


「色々あるな」


「どれも好きなやつだよ」



紫原は赤司の後ろに立ち、赤司はその体勢のまま袋の中身を一緒に見る。
つまるところ、密着度が高いのだ。



「(むっ紫赤きたぁぁぁぁ!hshsが止まらないぃぃぃ!もう毎日観察日記つける!明日も来ちゃう!)」



「(ちょろい)」

「(ちょろ過ぎる)」





腐女子の彼女と仲良くなりたければ彼女の好きなCPでネタを提供するのが鉄板である。



NEXT 2012.10.16
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しばらくは腐女子の生態を書きたい。案外モテる子。
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