ワンだふる・でいず
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「別の生き物のようなに美しいのは君だろな東堂」
「なんだ、この美形にやっと惚れたか!」
「残念だ、最近やっと初恋をしてね。君ほどの男に二股をかける余裕はないよ」
「………ふむ、そうか」
特に残念そうにでもなく腕を組んで背もたれに倒れた東堂は大きめであからさまなため息を吐いた。その行動の意味は分からず、夏樹は小首を傾げた。
「夏樹があと2年相手がいなければ貰ってしまおうと思っていたのだがなぁ」
「ほんと?それはおしいことをしたね」
「そうだぞ。で、相手はどんな男だ。俺に惚れなかった夏樹が惚れたということは相当i良い男なんだろう!」
「んー?さあ、名前も知らないね」
「は」
愛犬に話したことを離していくと、東堂の美しい顔はすこしずつ白くなっていく。夏樹が全部を話終えた辺りではもう不機嫌といってもよかった。机に拳を置いて少し前のめりになって夏樹による。
「なんだそれは!知らない人間に名刺など渡すな馬鹿者!」
「だって、一目惚れだったし…」
「この…可愛くしたって俺はお前に説教するぞ」
「可愛くしたつもりはないよ。 まだ連絡は来ていないんだ」
「…来たらどうするんだ」
「が、頑張るっ」
「可愛い事をいうのは止めろ!」
「なんだよぉ…何言っても怒るんだもんなぁ…」
こうやって友人に怒られるのはよくあることなのでもういちいち落ち込んだりしない。夏樹はこれ以上は更に叱られるだけだと判断して違う話題を出すことにした。