KOH(KINGU of HETARE)


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絡まれた。



「…通せよ」


「ああ?中坊のクセに俺らの話しも聞けねぇのかよ」


「いいから人生の先輩に金貸せって」



せっかく珍しく朝早く起きて朝練にも遅れずに登校できそうなのに。
確かに俺の人相は悪いしマスクでさらにそれが増長されるのも分かる。しかし何で今日だ。



「……金なんかない」


「はぁ?さっさと出せって言ってんだろうがっ」


「っ」



絡んできた高校生に拳を振り下ろされた。マスクの下で歯を食いしばる。頬には熱が溜まり一気に沸点まで怒りが登る。
ただでさえ最近はストレス発散の辺見がおとなしかったし平和的(道でとかではなく)に絡んでくる奴もいなかった。

咲山はニヤリッと口元をあげた。



「ボケ共が…!」


「あぁ!?」


「ジャッジスッ」







「ストップ」



腹にめり込まれるはずだった足裏が高校生とは違う、誰かのロングブーツの側面で止められていた。
ストップと言ったのもそいつか。

ギロリと睨みあげるとそこには帝国学園の制服を着た女子生徒がいた。


 
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