KOH(KINGU of HETARE)
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咲山の伝手、というか画策により源田と誉が友人になって数日が経った。
誉は源田という男に興味があった。というか、気に入っていた。
「おはよう源田くん」
「おおおおは、おはよう要戸さん」
よく赤くなり、よくどもる。
そのくせサッカーをする姿はひたすら凛々しく、かっこいいと言ってもいい。
「今日は、えと、朝練だったのか?」
「うん。テレビ局が主催の剣道大会があるからしばらく続くんだ」
「大会!いっいつ?」
「来週の日曜日だよ」
「日曜…日曜日…部活どうだっけ……あ、休みだ!」
スケジュール帳を開いて休みのマークを見て顔を明るくした源田だが、すぐハッとしてチラチラと誉を見る。あわあわとして恥ずかしげ、というか躊躇っているようにも見えた。
その視線に気づいた誉がクスリと笑う。
「良かったら源田くん、大会に来てくれないかな。応援してくれたら嬉しいし、もし良かったらだけど」
「! かかか必ず行く!」
首を激しく上下に振る源田に、やはり笑う。