KOH(KINGU of HETARE)


□9
2ページ/4ページ




「佐久間くんも来てくれるんだ」


「おう。男2人のだみ声応援で悪いな」



佐久間がくくっと笑って冗談混じりに言う。確かに2人とも声は高くない。

その言葉に誉はにっこりと笑った。



「いや、2人が応援に来てくれるなら頑張るし、聴覚引き上げて絶対声聞くから」


「「はうぅ…!」」










「何だ、男2人が顔を赤くしながらしゃがんで」


「あ、鬼道くんおはよう」


「おはよう。また何かフェロモンを出したのか」


「ふぇろ…?」



顔を赤くして胸の辺りの服を握り締める源田と佐久間に、鬼道が苦笑した。
大方誉の何も考えていない男前発言にやられたのだろう、と鬼道も見当をつけた。



「あんまりウチの部員を誑かしてくれるなよ」


「誑かしてないよ、失礼な!」


「ちっ、違うんだ鬼道。誉さんは悪くない」


「知っている」



源田のフォローなどはじめから必要ないように鬼道が笑った。



「あまり呆けるなよ。今度の練習は地獄のようにきついぞ」


「ああ」


「分かってる」



 
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ