KOH(KINGU of HETARE)


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大会は午前の団体は、どこか知らない市立高校が優勝した。
帝国学園は全国生徒から見ても女子が少ないが、剣道部に至っては誉しか女子が居ないのだ。


個人戦はエントリー数がかなりあり、体育館を2つに分け女子と男子を分けている。女子の参加者はやはり男子より幾分も少ない。
これから誉の初試合となる。



「ががが頑張って誉さん!だだだ大丈、夫だから!」


「はは、頑張るよ。で、佐久間くん顔が青いけど大丈夫?」


「緊張で吐きそうだ…ぅ」



何故か佐久間の褐色の肌が少し青くなっている。もちろん佐久間が何かこの大会でする訳がない。源田もしかりだ。



「何でお前らが緊張してんだよ。大会に出る誉はリラックスして朝からカツ丼食ってたぞ」


「あれは修二んちの板前さんが作ってくれたからでしょ。本当は軽くすませたかったよ」



そう言いながら胴をつける。肩紐をつける所作を、源田がうっとり見つめる。美しいにも似た所作だ。



「さて、なんとたった4回勝つだけで優勝だ。4回だけ、応援して」



ニヒルな笑顔で手を上げて去る誉を源田はウットリと見送った。


 
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