君が居る今、私の知らない過去
□冷笑を受ける大和撫子について
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「パーティーがあるんだ。一緒に行こう!」
「………学習しないな」
美味しい昼食を終えて、フィディオのアパートに行けばアパートというよりマンションだった。一人暮らしには大きすぎる部屋で、なんと3LDKなのだそうだ。デザインはシンプルで、ブラウンの2人掛けソファは有紗の好みだった。
そんな広すぎるリビングのソファに座ると、冒頭のセリフをフィディオが爽やかに口にした。
「まず、なんのパーティー」
「イタリア代表パーティー。恋人や家族を呼んで親睦会みたいな感じかな」
「へぇ」
まあ無くもないだろう。とパーティーについては納得した。
「まあ私に関係ないよね」
「何で!?」
「自分の言葉を思い出してよ。“恋人や家族”でしょうが」
「ほぼじゃん」
「やめろ勝手に」
「もう参加者のリストに父さんも俺も有紗の名前出しちゃったからね!」
とりあえずドヤ顔に腹が立ったので、思い切り殴っておいた。
「おいてっ」