頂き物 小説

□『幸福のタマゴ』!?
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69 の 岡映里様から頂きました〜!


テニプリ ss


「『幸福のタマゴ』!?」

成長途上のまだまだ小さな掌の上のに乗っている、更に小さな
卵。
そして、ソレを差し出している持ち主の顔とを交互に見比べ、
不二は困惑気味に額を掻いた。

「そうッス。卵を孵せた人間の一番欲してるモノが生まれてく
るらしいんで、不二先輩もどうぞ」

受け取れとでもいうようにズイっと卵を不二の胸元へと押し付
けてくるリョーマの勢いに負け、掌の上の卵を受け取る。

「も?」

複数形に疑問を覚え部室に残っているレギュラーメンバーの手
には不二と同じ白い卵が。

「リョーガがどっかの研究所で貰って来たヤツだから『幸福』
っていうのは眉ツバなんっすけど、折角生きてるんだから孵し
てやりたいなって思って……」

しかし1個の卵でも人間が孵化させるのは難しいのに、リョー
ガが貰って来た卵は10個。
しかも貰って来た張本人は面倒をみるどころか、玉子焼きにし
て食べるつもりだったらしく全くアテにならない。

意外と生き物に優しい海堂が「貰ってやる」と口火を切ってく
れなかったら、ノリの良い菊丸が「誰の卵が一番に孵るかレギ
ュラー皆で競争しよう」と提案してくれなかったらきっとリョ
ーマは10個の卵を前に途方に暮れていただろう。

「孵すのを手伝うのはいいんだけど、後一個はどうするの?」
リョーマの言葉を継いだ菊丸に今までの経緯の説明を受けた不
二が首を捻る。
今部室に居るメンバーは全部で9人。
本来の持ち主であるリョーガがあてに出来ないとなると、卵は1
個余ってしまう。

「あっ、それは、アテがあるんで大丈夫っす....」





そんな会話と共にリョーマから卵を託されたのが二週間前。

この間に、食卓に置いていて納豆のトッピングにされてしまっ
た者。
卵を胸ポケットから出すのを忘れて眠ってしまい割ってしまっ
た者。
ダイビングボレーの着地に失敗して(以下同文)
と半数以上の人間が卵の孵化に失敗してた。

だが、不二の卵は上記の様な不運にも巻き込まれず、順調に育
ち。
一昨日からは中から殻を割ろうとする音も聞こえてきていた。

細かな線状のヒビが殻に亀裂を作り、亀裂が隙間を作り、とう
とう内側から硬い殻を破って出てきたモノの姿を見て不二は驚
倒した。

卵から孵ったのは、小さな小さな『河村隆』だった。



★★★★★★★


今岡様、ありがとうございますーー!!孵化したばかりのミニミニ隆は反則ですよーーーーー!(笑) かっ 可愛すぎるっっ!
きっと不二に懐いてまわるんじゃないでしょうか〜〜っ(も・萌〜)

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