Rose love story

□禁断愛着
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「えー、日本は江戸時代、禁教令によってキリスト教が――」

俺は西條 學(さいじょう まなぶ)。
歴史担当の教師だ。

「クリスチャンは各地に潜伏し、密かに信仰を続けていた――
と、おいこら。葛、なにやってる」

「あ――?」

「授業中にゲームをやるなといつも云っているだろう。
今回は没収だ。」

「はぁ?!しらねーよ!!他にもピコピコやってる奴らいるだろ!」

「お前みたいにあからさまにしてるやつはいない」

「あからさまにしてなければいいのかよ!!」

こいつは葛 御沙紀(かずら みさき)。
まぁ性格はとても荒れていて、授業中に居睡りはするわ、
あからさまにゲームはやるわ、あからさまに弁当を喰うわで・・・

しかし、いつも思う。

男子で一番背が低く、童顔で、いわゆるショタ系?なこいつが
こんなことをやってても似合わないと。
てか笑えるよなぶっちゃけ。

「――わかった、他にやってた奴。没収する」

「「あぁ!?山巫戯んなよ!!!ぶっ殺すぞ葛ぁ!!!」」

「僕がブン取られてお前らが取られないなんて不公平だろ。」

しかも一人称が「僕」(笑

「ああ?!やんのかゴルァ!!」

「上等じゃん。」

しかし、俺は教師としてコイツに想ってはいけない感情を持っている。
こんな小さいヤツが刃向って来ても怖くもなんともないのに
俺を睨み、俺にちょっかいだしたり・・・
――俺は、コイツの反抗的な眼がゾクゾクするんだ。
ってこんな言い方じゃ唯の変態だな。

「先生!! 葛君と相塚君が!!」

「Σえっ?!;」

いかん、ボーっとしていた。
はやく追いかけねば。







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