ボンゴレ島物語

□11、お帰りなさいました
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キョウコとザンザスが夫婦で、しかもすでに三つの子供がいるという衝撃の事実を知ってから五日が経った。
あまりの衝撃の大きさにしばらくハルは立ち直れなかったが、今はなんとか回復をしていた。
夏の暑い温度をより上げる部屋には蜃気楼が既に出来ている気がするのはどうしてだろうか。
あまりの暑さに思考が溶けていく。
そんなハルとは違い、さすが鍛冶師。
タケシは汗を流しながらも爽やかな笑みを浮かべていた。
上半身裸ではあるが。
いつものハルなら「ハレンチです!!」と叫び飛び出しただろうが、すでに外の暑さにやられてしまった脳みそは上手く働かず、上半身裸のタケシを見てもなんとも思わなかった。
「・・・暑いです」
ぼそりと言えばタケシは苦笑をしながら冷たいお茶を出してくれた。
それを飲み干すと少しだけ視界はクリアになるが脳みそが正常に戻ることはなかった。
「で、ハル。今日はどうしたのな?」
「はひ・・・クワがですねぇ」
半ば引きずるようにして持ってきたクワをタケシに見せる。
何度か石などに思い切りぶつけてしまい結構ぼろぼろになっているものだ。
「これは凄いのな」
「直せますか?」
「う〜ん・・・強化したが早いと思うけど石が必要になってくるのな」
そう言ってタケシは何かの表を取り出した。
その表の中でこれとこれが必要だと二つの石をしめすタケシ。
「あ、それならツナさんが持たせてくれました」
ハルは、手にしていた籠から石を二つ取り出す。
前日、クワの使ったときの感触に異変を感じてツナヨシに見て貰っていた。
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