ボンゴレ島物語

□0、全ての始まり
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『ハルへ』
この出だしは母だ。

『ごめんなさい。あの人を止めることが出来ませんでした』

父にベタ惚れの母が止めれるとは思わない。
止めなくてはいけないときは、きちんと止めているけれど。

『大変だろうけれど島の皆さんは良い人なので安心してください』

そういう問題じゃないと言いたいが文句を言う相手は既にどこかに逃げた後。

『ハル、頑張って下さいね。遠い地より応援してます』

母らしい言葉にハルは笑うしかない。

『母ダニエラより』

とんでもない両親にがっくり肩を落としていたハルは、泣きそうになっていた。
見知らぬ地でしたこともない牧場を任せられ独りぼっち。
「うぅ・・・」
久々に涙が浮かんだ時、風が吹き込んだ。
強く、それでも優しい風がハルを包み、引いていく。
慰めるような、後押しをするような風を身に受けてなんだか心が安らぎ、ハルは室内から外へと出た。
眼前に広がる牧場。
両親が大切にしてきたのがわかる。
「・・・ハルはやります!」
大好きな両親から託された牧場をこのままになんて出来ない。
何よりもいずれ帰ってくるであろう2人に文句も言わなくてはいけない。
「ファイ、オー!!」
ハルは青空へと決意を込めた拳を突き上げたのだった。





空と海と緑に囲まれた生活の始まり。






続く
意外な親子にしてみましたがいかがでしたか?ダニエラさんが実は敬語だというのをどこかで聞いたので敬語にしてみました。ゲーム牧場物語をベースにしたほのぼの連載予定です。ほぼプランなしの連載なので更新は遅いと思われます;こんなものですがお付き合いいただけると幸いです。
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