ボンゴレ島物語

□2、島の人々
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教会から少し先にある広場に着くと少女が三人集まっていた。
楽しそうに何か話しをしている。
「キョウコちゃん」
その中の一人をツナヨシが呼ぶと三人の少女は会話をやめて一斉にこちらを向いた。
「ツナ君。どうしたの?」
「新しく島に住むことになったハルに案内してるんだ。ハル、彼女はキョウコちゃん、リョウヘイ神父の妹さんで看護師なんだ」
ツナヨシがキョウコの紹介をすると彼女は、にこりと笑う。
ふわふわの可愛らしい彼女の笑顔は、確かに兄らしいリョウヘイとどこか似ていた。
「で、次がクローム。島唯一の宿屋と食事処、酒場も経営してるところの看板娘。最後がイーピン。服屋を営んでて商品のほとんどは彼女の手作りなんだよ」
「はひ〜・・・皆さん、ハルと年齢あまり変わらないのに凄いです」
ハルは、今まで学園で勉強して会社に勤めるのが当たり前だと思っていた。
世の中には若いうちから店を持って働いている人もいるのだと感心するのと同時にやる気が出てくる。
「そうでもないんですよ。私はお師匠の店を継いだだけなんで」
「私も、ムクロ様がいないと何も出来ないから」
「私も先生がいないと応急手当くらいしか出来ないよ」
「十分ですよ。ハルなんて学園でだらだら勉強してて何もしっかり見据えてませんでしたから。ハル、がんばります!」
すぐに打ち解けた少女達を微笑ましく見ていたツナヨシは、足音を聞きつけ後ろを向いた。
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