ボンゴレ島物語

□3、初カブ
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「間違いだ」
「はひ!?」
「正確には七人のコロボックルと女神だ。恩恵は女神が与えていて、俺達はそれらを運ぶ役目を担っているだけだ。女神はここから離れられないからな。俺達を見た奴が勝手に神としたんだろう」
説明をするコロボックル(?)を見る。
黒のスーツにハット。
瞳の鋭さ。
(・・・コロボックルは、もう少し可愛いと思うのですが)
明らかにコロボックルという可愛らしい存在ではない雰囲気を持つ彼は、ハルの心を読んだかのように、にぃっと口端を上げる。
「コロボックルが可愛いだなんて誰が決めた」
「はひっ!?読まれました!!」
「話しを戻すとだな。女神が持っていた《恩恵の玉》というやつがある」
驚くハルをスルーして黒の子は続けた。
「それをどこかの誰かが、うっかり壊してな」
黒の子が何もない空間を睨めば、びくりと震える気配が伝わる。
他のコロボックル達は姿を消しただけで立ち去ったわけではないようだ。
「そ、そんなに簡単に壊れるんですか?」
「俺達の戦闘能力位あれば簡単だ」
なんて物騒なコロボックル。
何と戦うための力だろう、と思ったが、たぶん聞いてはいけない。
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