ボンゴレ島物語

□3、初カブ
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「《恩恵の玉》は欠片になってボンゴレ島に飛び散った。ハルには、それを探して出してもらう」
「ハルがですか!?」
「おう。《声》を聞き取ったなら大丈夫だ」
「あの、どうやって見つければいいんでしょう?」
「普通に過ごせば良い」
探し出せと言ったくせに普通に過ごせとはどういうことなのか、わけがわからなくてハルは首を傾げる。
「《声》を聞いたハルの感情に引き寄せられて露になるだろうからな。現に」
「あっ!?」
きらきらと虹色に輝く欠片が三つハルの前に浮いている。
「今朝の農作業のときのだろうな。他の奴じゃ無理だ。俺達は女神に近い分なおさらな」
与えられる側ではなく、与える方だからと黒の子は言った。
「どうする?ハル」
「・・・ハル、やります!」
「そうか。頼むぞ」
「はい!!」
ハルは力いっぱい頷いた。
それに満足したのか黒の子は口端を上げる。
「俺はリボーンだ覚えておけ」
「リボーンちゃんですか?」
「ああ。またな。ハル。そろそろ起きてやれ。心配している」
リボーンがそう言うと景色が遠ざかり始めた。
声が聞こえる。
呼ぶ声が。
それに惹かれるように後ろを向けば眩い光りが差し込んだ。
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