ボンゴレ島物語

□11、お帰りなさいました
2ページ/8ページ

その時のツナヨシもタケシと同じ判断をし、ハルは持っていないだろうから、と石を二つくれたのだ。
「愛されてるのな〜」
「はひ?」
「こっちのこと。作業に三日かかるけど大丈夫か?」
タケシに言われ、これからのことを考える。
今育てている作物は連作のものばかりなのでクワを使う作業はない。
「大丈夫です!しばらくクワの活躍はありませんから!」
「ん、じゃあ出来たら届けに行くのな」
「取りに来ますよ!?」
「ハル、女の子だろ?それに重いクワを取りに越させただなんてばれたら・・・」
ハルを愛して止まない男を思い浮かべタケシは苦笑を浮かべた。
「むー・・・納得いきません。ハルがお願いしているのに・・・」
「いいから、いいから。ほら、作業するから。またな」
タケシは追い出すようにしてハルを外に出した。
ハルは、眉間に皺を寄せて納得のいかない顔をしていたようだが、やがて渋々と歩き出す。
今日は山に入り、季節の山菜を採る予定なのだ。
弁当などを準備しなくては散策の時間が減ってしまう。
お弁当は何にしようか、などと考えていたハルは気付かなかった。
港の方が騒がしかったことに。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ