ボンゴレ島物語

□11、お帰りなさいました
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町長に頼まれ、大陸の港町に船をハヤトは走らせていた。
なんでも迎えを頼むとのことだったが、妙に嫌な予感しかしない。
何故だろう。
(何事も起きませんように)
そんなことを祈りながら港町について迎えるべき人物を待っていると目前から見知った顔が見えてきた。
遠目だとぱっと見ツナヨシとハルに見える二人。
一瞬、何故ここに、と首を捻ったが。
だんだんと近づいてくる男女を見てハヤトの顔は青く染まった。
「やあ、久しぶりだね」
そう甘い微笑みを浮かべるのはハルの父だ。
「顔色が悪いですけど・・・大丈夫ですか?」
心配そうに顔を覗きこむのはハルの母。
魚のようにぱくぱくと口を開いていたハヤトは深呼吸をすると二人を見た。
手にはお土産だろう荷物が大量にある。
「い、一年は戻らないつもりだと聞いていましたが」
「うん、そうなんだけどね。ああ、ハヤト。結婚おめでとう」
これお祝い、と差し出された包みを受け取る。
「ありがとうございます・・・では、なくて」
というかいつどうやってそのことを知った。
そう思いながらも口にはしない。
この夫婦の不思議さに突っ込みをいれていたら身が持たないのだ。
「事情が変わったんだ。察してくれ」
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