ボンゴレ島物語

□11、お帰りなさいました
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「ふふ、ハルの幸せを見に来たのですよ」
幸せそうに笑うダニエラ。
確かにダニエラはハルが幸せなのを見に来ただけだろう。
(そういうことなんですね)
ダニエラの隣に立つジョットを見てハヤトは全てを察した。
どうやってだか知らないが、ハルとツナヨシが付き合い始めたのを聞いたのだろうジョットがそのまま大人しくしているわけがない。
なんと言っても娘を溺愛しているのだが。
「一番はダニエラだ」
ハヤトの心を読んだようにジョットが言う。
(十代目・・・強く生きてください)
ハヤトは、ますます顔を青くさせ、そしてここにはいないツナヨシに届かないメッセージを送った。
二人を乗せて船を出す。
ハヤトがいるというのにジョットもダニエラも甘い雰囲気を出し続けており、島に着くまでにハヤトは疲れ果てていた。
「着きましたよ」
「うん、ありがとう」
「これからどうするんですか?」
この様子だとハルは何も知らない気がする。
「父さんのところに行く。挨拶をしないとうるさいからな」
「ハヤトさん、ありがとうございました」
港に降り立った二人を見た島民がざわめいたが気にした様子もなく二人は去って行く。
それを見送りながらハヤトは、深いため息を零したのだった。
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