ボンゴレ島物語

□11、お帰りなさいました
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「は、ハル?」
「げ、幻覚でしょうか?あれは幻覚ですか!?」
若干、困惑気味のハルに戸惑うツナヨシ。
後ろにいたツナヨシに中は見えなかった。
ただ誰かの声は聞こえた気がしたのだが。
「ハル、だいじょー・・・」
「ハル、酷いな。顔を見てすぐに扉を閉めるだなんて」
ツナヨシの言葉に被さるようにして扉が開き、声がした。
「お帰りなさい。ハル。ツナヨシさんも」
笑顔でドス黒い何かを撒き散らすジョットの後ろから、場違いなほどほんわかした雰囲気で挨拶をするダニエラ。
ツナヨシはたまに思う。
ダニエラはジョットに騙されたんじゃないかと。
「ツナヨシ、酷いな。俺はダニエラを騙していない」
いつ心を読んだんですか、というか読めるとか人じゃないし。
「企業秘密だ。さて中にお入り。そこでは話が出来ない」
ジョットに促され家へと入る。
ハルもツナヨシも困惑しながらリビングの椅子に座った。
「はい、どうぞ」
ダニエラが差し出したのは冷えた水のようなもの。
だが香りがするからハーブティなのだろう。
一口飲むと甘い味と落ち着く香りが広がる。
ハルとツナヨシは二人して、ほう、と息を吐き出した。
それに気付き、顔を見合わせて笑っていると、ジョットがにっこり微笑んだ。
背後に何か黒いのが渦巻いてるのは変わりながら、それが濃くなっているのは気のせいだろうか。
「二人とも。話すことがあるだろ?」
特にツナヨシ、と笑顔なのに鋭い瞳を向けられツナヨシは、息を飲んだ。
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