宝の箱

□写真
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桜が咲いて、散って。
雪が降って、また桜が咲いた。


「もう、三年も終わりか…」


桜を見て、また春が来たなーと思いながら、高校最後に浸っていた。
中学生の時は、楽しむどころか普通ですらなかった生活が、高校生になって少し落ち着いたお陰で、仲間がどれだけ大切で友達と居る時間がどれだけ楽しいのかを知る事が出来た。
まぁ、友情はあの時から良いものだと思っていたけれど。


「京子ちゃんを好きになったのも、中一の春だったよな」


入学して早々、俺は初恋をした。
学校のマドンナに一目惚れした俺は、毎日憂鬱な学校生活を送りながらも、彼女を見る為に頑張っていた気がする。

それからリボーンが来て、マフィアのボスになれとか言われて、正直意味不明なアイツを受け入れられたのは骸達と戦った後ぐらいだな。
赤ん坊だったせいもあるけれど。

で、色々あって獄寺君に山本に雲雀さんに了平さんと学校で出会った。
骸とは、黒曜で戦ってリング戦くらいから仲間みたいになったけれど、未だに俺達と馴れ合うつもりはないと言われる。

クロームとは、たまに黒曜で会ったりする。
柿本や城島とも、案外仲良く出来てるみたいだし、俺のことはボスとして気に入ってくれたみたい。


「色々あったけど、今日で終わりだな」


卒業式を終えたら、俺はマフィアを継ぐ為に一旦イタリアに行かなければイケない。
一般人としての生活は、今日で終わりだ。
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