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□MY LOVE 9
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「ねえ、ハルはどこに居んの?」



頭上から降って来た声に、ひろみは机に突っ伏していた顔を上げる。



「さあ……知らない…トイレに居るんじゃん?」



「じゃいいや、ノート返せって言っといて!」



自分の言いたい事を早口で言い残し、一年生の時に同じクラスだった彼女は、直ぐに教室の戸口から消える。



後姿を遠い目で追い掛け、机の上に視線を戻す。



片隅に追いやられた、一人で食べた味気無い弁当箱を、じっと見る。



「いいやって、何だよ……ちゃんと人の名前言って、伝言頼めば良いじゃん、感じ悪………ああ、もう…!」



呟き、机に腕枕をして、再び顔を伏せる。





(アイツ……一体、どうしちゃったんだろ?

最近、いや最初っから変なヤツだけど………

もう……只でさえユーウツな月曜を、余計に暗くさせんなっての……!

おべんと食べずに、ソッコーどっかに行っちゃうし……

そりゃ、毎日絶対に一緒に食べようなんて約束してないけど……

でも一言くらい、言ってからでもいいじゃん?

まあ…別に、ハルがどこで何してようが、何であたしに、全部報告しなきゃいけないんだっつーコトだし…

言えないコトなんでしょ?ハイハイ、分かってますよ、そんな事!

でも、けどさ………あ〜〜〜ダメだ!!)





ガバッと頭を上げて、窓に叩きつける雨粒を睨む。



(もう……何でこんなコトに、なっちゃってんの!?)



教室を見回し、はしゃぐクラスメイト達を冷めた目で見る。



(……そう、何で?……こんなに嫌なヤツだったっけ……あたしって…)
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