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□MY LOVE 3
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日曜日の朝、ハルは母と共に朝食を食べていた。



「最近さ、少しは早起き出来るようになってきてるんじゃない?」



「そう……かな?」



「そうです! あなた、いーっつも時間ギリギリだったからね!」



「…うっ。 そ、それはほら、時間は有効に使わなきゃ損じゃん?

自分の時間……は、大事にしたいなーなんて… 思って、みたり… あはは〜…」



つい、自分の時間を生きると言いそうになり、慌ててかわす。



ハルは、少しでもバロンを感じさせる言葉を発してはいけないと思っていた為に。




『自分の時間を生きるのだ』




バロンから掛けられたこの言葉を、とても神聖なものとして見ていた。



「……ふ〜ん、そう…… うん! 少しは大人になってきたのかな?」



悪戯っぽく上目遣いで笑う母に冷や汗をかき、作り笑いを浮かべる。




「そ、そうですねぇ。 いやぁ〜、成長しましたねぇ! 私! あはは…」



(危ない、危ない…! つい、ポロッと出そうになっちゃった。 気を付けないといけないな…)




「今日も、これから出掛けるの?」



「あ……、うん。 ちょっと…行ってきます。」



「ちょっと…ねえ。 ま、歩き回るのも程々にね。」



「えっ!! ど、どうして知ってるの?」



食い気味に前のめりに顔を出すと、母は面食らった表情で呟く。



「どうしてって……ひろみちゃんと十字街で遊ぶんでしょ? 前に、教えてくれたじゃないの。」



「……あ、そ、そうだった。 程々にひろみちゃん…と遊んできま…す。あはは…」



「さっきから変な子…まいいや、ハイ、ご馳走様。 あ、食器洗っといて。

も〜、今日か明日中には仕上げないといけないから……」



両手を軽く打ち鳴らして立ち上がり、母が自分の食器をシンクの中へ入れ、水につける。



「うん…、頑張って。 でも、あんまり頑張り過ぎないようにしてね?」



「ん……ありがと。」



キルトの図案を見ながらダイニングを後にする母を、ハルは心配そうに見つめていた。
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